ようこそ、GCD(権太坂コピーライター養成所)の説明会へ
当養成所は、コピーライターという職業を選んだ君が、その他大勢から一歩抜け出し、一流と呼ばれるレベルに到達するために効果的なプログラムを提供するプロジェクトである。まず初めに、弊所が考えている“一流”について語りたい。この部分で君の認識とズレがあるようであれば、君にとってはまったく役立たずのプロジェクトだ。プログラムを受けるのは時間の無駄になることを最初に申し上げておく。
コピーライターの一流と二流の違いは、どこにあるのか?
この線引きは、たいへん難しい。アスリートの場合、話は分かりやすい。記録、勝率、順位など数字で明確にセグメントできる。オリンピックでメダルを獲るとか、100mを9秒台で走るとか。対してコピーライターの場合は、ひとつのメルクマールとして広告賞の受賞実績があげられるかもしれない。あるいは各地のコピーライターズクラブ(東京ならTCC)の会員になることが一流の条件だと多くの人は言うだろう。しかし弊所は、賞も会員資格も一流の前提としてカウントしない。賞や会員資格は、なるほど実力あるいは運の証にはなるだろう。だが、弊所のめざす一流の必要十分条件ではない。
ここで、ハッキリ言っておく。
ここは賞を獲るための専門機関ではない。
賞が欲しい、そして名を売りたい、凄い、上手い、さすがと言われたい、世間をアッと言わせる広告をつくりたい。そちらの方向を君が期待しているなら、残念ながら君とは縁がなかった。遠慮なく退室してください。帰る前に一言だけよろしいか。賞はクリエイティブの力のみで貰えるものではない。クライアントに獲らせてもらっているという側面もある。だから、潤沢な宣伝予算のある大企業がクライアントの代理店に移るか、その外注先のプロダクション・個人事務所に転職すると夢の実現が早い。仲畑貴志氏が駆け出しの頃そうしたように、この業界で成り上がるには、たしかに賞を利用するのが一番だ。健闘を祈る。
話を戻そう。
ここでは、何が“一流”の条件なのか?
弊所は、一流のコピーライターになる以前に、一流の人間になることに重きを置いている。コピーライターとは、単なる技術職・専門職ではなく、ひとつの生き方だと捉えている。柔道、剣道、茶道、華道などと同じく、コピーライターも道である。すべての道がそうであるように、コピーライター道もコピーライティングという技を通して、人間を鍛えていかなければならない。いや人間が鍛えられていなければ、道は究められない。それが弊所の根本理念だ。そのため、提供するプログラムの多くがメンタルトレーニングになる。
ここで、プログラムのメニューを一挙に紹介しよう
前期
プログラム01 一晩にヘッドラインを500本つくりなさい。
プログラム02 『コピー・カプセル』を読みなさい。
プログラム03 エレベーターは最後に降りなさい。
プログラム04 徹夜は、涼やかにしなさい。
プログラム05 撮影現場に進んで顔を出しなさい。
プログラム06 風邪を引かない人になりなさい。
プログラム07 ランチを抜きなさい。
プログラム08 大切にされなさい。
プログラム09 雨の日を愛しなさい。
プログラム10 美術館で珈琲を飲みなさい。
後期
プログラム11 修正依頼と戦うのは止めなさい。
プログラム12 その手を、しっかり洗いなさい。
プログラム13 憧れの人に会いに行きなさい。
プログラム14 プレゼンに落ちたら笑いなさい。
プログラム15 信仰上の理由で欠場しなさい。
プログラム16 走るのは止めなさい。
プログラム17 逃げなさい。
プログラム18 人工知能に加担しなさい。
プログラム19 カラマーゾフの兄弟を読みなさい。
補講
タイトルだけでは何のレッスンなのか、意味不明なものも多いだろう。ここで、2度目の足切りをする。コピーライター道という考え方、および19プログラムのタイトルを見て、自分には合わないとお感じになった方は、ここで退室してください。主宰者側がこんなことを発言するのは、ちょっと非常識かもしれないが、この段階で付いていけないと思われた方は、実に真っ当だ。まともじゃないのは、こちらのほうだ。コピーライター道だ? 一流のコピーライターになる前に一流の人間になれ? まるで親父の小言だ。時代錯誤も甚だしい。それは十分自覚している。そのうえで、あえて開講することにした。こんなプロジェクトがこの国にひとつくらいあっても一興かもしれない。そう賛同してくれる方が何人いるか分からないが、受講してくれた方には、会社の新人研修では得られない稀有な体験になることは約束する。
晴れて一流になったコピーライターには 何が待っているのか? どんな世界が広がっているのか?
先ほど、賞や名声とは関係ないと言いましたよね? では、どんなベネフィットがあるのですか? まさか「達人の境地が味わえる」なんて言いませんよね? 当然の疑問だね。ちょっとイメージよりだが、例えばこんな存在になる。世界的な超優良企業の経営者から「我が社のコピーを書いてもらいたい」と直接依頼される。失言をして窮地に立たされた大物政治家から「専属のスピーチライターになってほしい」と嘆願される。世間的には受賞歴もなく名もない一介のコピーライターにこんなオファーが来るなんてありえない、と思うかい? 大丈夫。一流はどこにいても必ず見出される。目立たないように潜伏していても気付かれてしまう。一流は一流を引き寄せる。一流同士は自然に結びつく。引き寄せの法則というか、磁石の法則というか。使者はある日とつぜん君の前に現れる。この国がコピーライターの力に気づき、それを利用することのメリットを正しく理解する日がくれば、活躍の場はさらに広がるだろう。こんな存在になることに意義を感じるなら、当養成所は役に立つ。これで答えになったろうか?
最後に、注意事項をひとつ。
今はインターネット広告の時代だ。そこには、君もよく知っているように、マス広告時代にはなかった成果報酬型というシステムがある。クリック数に応じ、あるいは売上に応じて報酬がチャージされる仕組みだが、これは成果が明確に数字となって表れる。この分野で高収入を得ることも一流のコピーライターではないですか? という意見もあるだろう。さて、どうだろうか? インターネット広告のライターはセールスライターまたはウェブライターというらしいが、この養成所で提供するプログラムはその方々を念頭に置いていない。セールスライターに関して詳しくは、大阪のダイレクト出版さんのコンテンツを参考にされるといいだろう。
では、終わります。
もしまだ参加を迷っているなら、最初のプログラムだけでも体験で受講してみてはいかがでしょうか?